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して欲しいとの要望があった。

 

2−2−2 災害事例調査

 

(1)調査方法と対象

 

北海道2区、東北2地区、関東2地区、北陸1地区、中部1地区、中国1地区の9地区において、平成7年7月から12月の間に、船員災害防止協会の調査担当者が訪船して、船員の災害経験について面談調査を行った。調査事項は本人の経験又は目撃した災害の発生状況である。さらに、船員災害に関する昭和60年から平成4年までの海難審判庁裁決録から、面談調査項目に該当する内容の記述を読みとった。

 

(2)災害事例の状況
聞き取り調査及ぴ海難審判庁裁決録の分析によって、災害の内容を船種、災害の作業内容、災害状況等を明らかにしたデータを元に、災害を累計分類した結果は表2〜6のとおりである。
災害態様別では、運輸省の全体の調査に比べて、「激突」や「無理な動作」の割合が少なく、「海中転落」の割合が多い(表2)。したがって、事例調査では重大事故が多く報告されるようである。作業別にみても、漁船では漁労作業、汽船とその他では荷役と出入港作業に関する報告が多く、整備や漁獲物取り扱いでは少ない。このことからも、重大災害について多い

表2調査対象の災害態様別件数

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